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2022年6月14日更新

患者様の声 : 親知らず・歯の移植・自家歯牙移植編 Tooth Autotransplantation 30代 女性 (自家歯牙移植により咬合機能を回復したケース)

   

東京都 調布市 京王線 柴崎駅南口正面 あきら歯科 院長 伊藤 玲です。

自家歯牙移植術 Tooth Autotransplantation 30代 女性 患者さまの声

右下第1大臼歯部分に歯牙移植希望にて当医院初診。
海外在住先にて治療中の右奥歯の炎症症状、咬合機能不全を呈し、右下第1大臼歯の保存不可の状態でした。また、右下第1大臼歯部への咬合機能回復に関しても精査・検討が必要でしたが、海外在住というハードルがあったため、症状の確認など困難な場面や日本への帰国のタイミング、帰国時滞在期間などと診療、治療計画の立案が難しいところもありましたが、患者さんのご理解とご協力により当医院での自家歯牙移植術に向けて十分なスケジュールを組んでご帰国頂き、当医院受診が実現し、無事に自家歯牙移植術を完了することができました。

疾患部位の右下第1大臼歯は骨吸収と汚染度が著しく保存不可能と判断し、抜歯の必要性があることをご説明し、レントゲン検査、CT検査などの結果、ご相談の上、保存不可の歯(右下第1大臼歯部)を抜歯後に左下に存在する親知らず(左下8)の抜歯し、親知らずの歯を活かして、自家歯牙移植術を行うこととした患者様です。

患者さまアンケート

Q1.治療前のお口の状態で気になっていた事はどのようなことでしたか?

A1. たまに歯茎が腫れたり、痛みが出ることがありました。

Q2.治療完了後の状態は、治療前と比べていかがでしょうか?

A2. 痛みもなく、正常な歯と同じように使えています。

Q3. 自家歯牙移植手術は、術前に想像されていたお痛みや腫れと比べて受けられた後の感覚としては、痛みや腫れはいかがでしょうか?

A3. 術後1週間位は痛みも腫れもひどかったですが、その後良くなりました

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以下のように治療計画を立案します。

CT上でドナー歯のサイズ、移植予定部位のサイズを計測し、移植歯の埋入計画を検討します。

残根状態にし歯肉部の治癒を数週間待ちます。それにより手術時縫合しやすい環境と手術当日まで既存骨の喪失を防ぐことができます。

ドナー歯を抜歯。歯根周囲に歯根膜(赤い繊維状の組織)が存在する部分と歯根膜の欠損する部分があります。歯根膜の付着状況次第で移植の成功率が左右されます。ゆえに、移植する歯(ドナー歯)の状態次第であり、合わせて移植する部位の骨の状態も大切となります。

移植予定のドナー歯は、そのまま移植することはできません。対合する歯との接触を避けるために歯冠部分を削合します。歯根部分をできるだけ損傷しないように特殊器具を使いドナー歯を抑えながら削合します。成人のケースでは、ドナー歯を抜歯した際に、神経部分は再生しませんので、内部の壊死を防ぐために、3〜4週間後に正着を確認した後に根管治療を開始する必要があります。

自家骨を下顎枝より採取し、移植部位に移植ドナー歯周囲内部に移植します。

移植部分や移植骨を採取した部分に自己採血した血液成分からCGFゲル(Concentrated Growth Factor)を生成し、添加し手術部位の感染防御に役立てて安定的な治癒促進を期待し使用します。

※このCGFゲルは、自己血液由来成分のゲル素材として再生医療分野での応用が期待されています。血液中の凝固因子を刺激することで自然にフィブリンが形成されることで、サイトカインを多く含み、長時間ゲル状態を維持することができることで、手術部位の安定に大きく役立ちます。患者さまご自身から採取する血液ですので、安心して使用できる技術です。

フィブリン:血液凝固に関わるタンパク質です。止血の主な役割を担っています。
サイトカイン:細胞が産生、放出する生体の調節に関与する細胞間で相互に作用する分泌タンパク質。免疫、炎症に関与し、創傷治癒に作用します。

移植ドナー歯を縫合固定します。

移植手術後レントゲン写真・CT画像:安定的な位置にドナー歯を位置づけすることができました。

術後3〜4週間後、ドナー歯の正着を確認できたら根管治療を開始し、根管充填を行います。

根管治療が完了したら土台を築盛し、仮歯を装着し経過観察します。(今回のケースにおいては、幅径が大き過ぎるため清掃性を優先考慮とし空隙スペースを確保し清掃性の向上を考えた設計としました。)

仮歯により、歯肉の調和が見られたところで、最終補綴物ジルコニアクラウンの装着を行います。レントゲン写真においても、骨の再生を認め、ドナー歯の安定した正着が確保することができました。

院長コメント

左下の親知らず(8番目)を右下6番目のところに自家歯牙移植手術を行い、修復処置・咬合機能回復いたしました。
海外からの相談依頼からの始まりでご縁を頂き、数回に渡り日本と海外との連絡相談のやりとりを重ね、治療のためにご帰国頂き、自家歯牙移植術が可能か検討し、資料採取し患者様とよく相談の上、自家歯牙移植術を行うことと致しました。

保存不可能な部位を抜歯して、インプラント治療などで対応することよりも、可能性が少しでもあるのなら『自家歯牙移植術』を第一選択として考えて治療計画を立てて、準備に入りました。
機能していない親知らずの歯を抜歯して、移植することで中の神経は壊死してしまうので根管治療(根の治療)と補綴処置(被せ物)は必要となりますが、ご自身の歯根を維持して機能回復することができる『自家歯牙移植手術』を行い、修復処置が無事に終了して、十分な機能回復ができて嬉しく思います。

自家歯牙移植術に対して十分にご理解頂き、円滑に治療を終えることができました。今後は、口腔内の環境を整えてできるだけ長く良い状態を維持できるように予防に努めて頂きたいと思います。そして、今回の『自家歯牙移植術』を通して、『歯の大切さ』を感じて頂けたかと思います。

『自家歯牙移植術』を受けられた患者様の多くは、このような抜歯をせざるを得ない経験をされることと大切な歯が元に近いような状態に戻ることで、歯への関心と大切さへの理解が深まり予防意識が高まります。そのような良好な結果を実現できると患者様も感涙される方もいらっしゃったり、感動の場面を共有できることが歯科医師として嬉しく、やりがいを感じる場面であります。当医院では、インプラント治療も行っています。インプラントは人工物でありますが、機能回復をするには良い治療法と考えています。しかし、自分の歯の移植が可能であれば『自家歯牙移植術』を選択肢に入れることは良いことと考えております。

歯に対する関心も向上し、歯の大切さを感じて頂き、歯科医院での定期的なメインテナンスの重要性をご理解頂けたことに嬉しく思います。
患者さまご自身も元の歯の感覚のように戻ったことで、違和感なく過ごして頂いているようです。その他の治療を含め、しっかりとメインテナンスを継続していただければと思います。

海外在住により、帰国のタイミングなど様々なご苦労をおかけいたしましたが、当医院の治療プランにご協力頂き大変感謝しております。 海外では『自家歯牙移植術(歯の移植)』を積極的に行う国は、決して多くはありません。日本では、歯科医師の立場からも、患者さんの意識においても自分の歯をできるだけ残す、保存するという気持ちから、自分の歯(親知らず)を活かすことのできる『自家歯牙移植術(歯の移植)』が注目され、実際に行う歯科医師も多く存在すると思います。規格通りのサイズを埋入するインプラント治療に比べ、『自家歯牙移植術(歯の移植)』は、それぞれの歯の形に合わせて埋入調整を必要としますので、大変難易度の高い治療技術であると考えます。

詳しくはこちらをご参照下さい。

自家歯牙移植術(歯の移植)とは?

https://www.akira-dental.com/ishoku

 


あきら歯科

〒182-0007 東京都調布市菊野台2-22-2 サンメディカルビル1F
京王線柴崎駅 南口改札正面徒歩10秒
新宿から24分 明大前から15分 調布から5分

https://www.akira-dental.com


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