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バヌアツ共和国『無歯科医の島/タンナ島』での歯科医療ボランティア活動 2015.7.11-20

    バヌアツ共和国は南太平洋に浮かぶ83の島からなる独立国です。他の太平洋のリゾート地と比べて日本での知名度はまだまだ低く、手付かずの楽園、珊瑚礁、熱帯雨林におおわれた島々など様々な景観が美しい島です。
    2015.3月に南太平洋沖で発生した巨大サイクロン「PAM」風速80mの暴風雨の襲来により壊滅的な被害を受けました。
    バヌアツ共和国は、人口約26万人で、国民の70%の家屋が失われたと報じられています。
    多くの住居の倒壊、水と衛生状態の劣悪化や医薬品の不足、被災した子供達は6万人とも8万人とも言われています。
    その無歯科医の島『タンナ島』での歯科医療ボランティア活動を30年以上続けているNPO法人JDMジャパンデンタルミッションとのご縁があり、活動に参加させて頂きました。

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    私は、過去にボランティア活動に参加した事がありませんでした。
    興味はあったものの、
    『なぜボランティア活動をするのか?』
    『なぜ必要なのか?』
    『たった数日で何ができるの?』
    『なぜ自分でお金を払ってまで参加するのか?』

    という疑問を抱えながら、解決する事が出来ずにいました。

    きっと、その時の自分は、『資格ある歯科医師として、「診てあげる」という軽い気持ち』しかなく、日々の診療に追われ、心も疲れ、『医療の原点』を忘れかけていたのかも知れません…

    心の根底にある医療人としての気持ちを繋ぎ止めながら、
    ボランティア活動の参加を検索、検討し、考える事を4年ばかり続けていました…
    なかなか整理がつかない時期が続きました…

    そんな時に、3.11.の東日本大震災が起きました。
    私は、岩手医科大学歯学部出身で、6年間を岩手県盛岡市で生活していたため、私にとっては、第2の故郷であり、多くの先輩、後輩などの仲間が生活する場所であの様な大きな天災が起きて、苦しんでいる現状に、直ぐにでも『行動』したい気持ちでいっぱいであるのにも関わらず、援助物資だけを送るだけで、自分の体を向かわせるだけの『行動力』がありませんでした。
    中でも、身近な先輩が診療中に地震が起きて、患者さんを避難所に移動させている時に津波に襲われ亡くなってしまったことに大きなショックと失望感、無力感でいっぱいでした…
    何もできない…『行動力』のない自分を責めるばかりの日々が続きました…

    2015年3月、東日本大震災から3年の月日が経ち、
    亡くなられた大好きだった先輩が背中を押してくれたのか、
    自分に何ができるかわからないけど、
    『先ずはとにかく必要とされる現場に行って見てみよう!それから考えよう!』
    って前向きに考えられるようになりました。

    そこで、NPO法人JDM(ジャパンデンタルミッション)とのご縁があり、バヌアツ共和国、無歯科医の島、タンナ島での歯科医療ボランティア活動に参加することができました。

    主に、診療をさせて頂きました。限られた日程や限られた診療器具、環境での診療は、最初はかなり困惑しました。
    常日頃、日本での診療は、必要な機材に囲まれ、様々な治療手段を検討することができます。
    タンナ島での患者さんのニーズももちろん日本と同様で、できるだけ歯を保存したいというものでした。残念ながら、短期間の診療のため数回に渡る保存治療では、痛みや炎症を再発させてしまう可能性があり、ほとんどが抜歯の対象となってしまいます。
    そういった診療の限界や環境を患者さんに理解して頂いた上で、治療にあたらせて頂きました。
    そのような限られた診療環境の中でも、患者さんは、快く受け入れて頂き、治療後、笑顔で感謝の気持ちを伝えてくれます。そういった患者さんの優しい気持ちに触れることで、逆に私自身が癒され、涙し、心暖まり、今与えられた任務に集中することができました。
    そして、限られた時間の中、できるだけ多くの患者さんを診ることに専念することができました。それは、患者さんの協力的な姿勢は勿論のこと、各スタッフの連携、団結力に支えられていたからできたことと素直に思います。

    時には、ボランティアチーム内で、各スタッフの立場や目線の違いから、ぶつかる時もありましたが、根底には、同じ『目的』『情熱』を抱いているので、その『目的』『情熱』『大きな団結力』に変えることができたのだと思いました。
    そんな『思い』『情熱』から、学校検診での現場で必要ならば処置もしようという案が持ち上がり、それを実行することができました。
    今までは、学校検診で処置の必要な子供をチェックし、開設した歯科診療所まで治療に来るように促していました。しかし、学校から診療所までは遠く、通院することを断念せざるを得ない子供も多くいることなどの問題から、「現場での処置を行う」という案が自然と湧いてきたのだと思います。
    電源も取ることができないような、さらに限られた環境での処置には、驚きと不安がよぎる場面もありました。数本の抜歯器具と消毒液のみでの処置でしたので…
    そんな時に、タンナ島での笑顔を思い出すことで、『不安』よりも『使命感』が満ち溢れることで、『工夫』しながら落ち着いて処置することができました。

    様々な、『刺激』『感動』を得て、無事に帰国の途につき、私にとって『大切な体験』であり、このプロジェクトに参加させて頂き、心から感謝しています。
    また、今後もこのご縁を大切にし、継続的に活動に参加したいと思います。

    NPO法人JDM ジャパンデンタルミッション 会員
    あきら歯科 院長 伊藤 玲

    歯科医療ボランティア活動にご興味のある方は、こちらをご参照下さい。
    NPO法人JDM : http://www.japandentalmission.org/pc-top.htm
    バヌアツ共和国:https://ja.wikipedia.org/wiki/バヌアツ

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