2017年6月6日更新
患者様の声 垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法編 40代 男性
2017/09/15
東京都 調布市 京王線 つつじヶ丘駅・国領駅のとなりのレトロな駅
柴崎駅南口正面のあきら歯科 院長 伊藤 玲です。
今回は、垂直的に3つに歯根破折した歯に対して口腔外接着再植法を行った患者様にアンケートに答えて頂きました内容をお伝えいたします。
右下大臼歯部の歯肉部違和感と痛みを訴え、当医院来院。
大臼歯の垂直歯根破折が原因で炎症が広がり、痛みが治らない状態の患者様です。
通常は、抜歯が第一選択となりますが、消炎処置後、『垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法』を行った患者様です。
来院時口腔内写真:垂直的に歯根破折しています。それにより痛みや腫れが消失しません。通常は、抜歯が第一選択となる状況です。
抜歯後の口腔内写真・抜歯した歯:歯根破折により3つに別れ修復困難な状態です。抜歯窩(穴)の炎症性の不良組織を除去します。
口腔外接着時写真:口腔外でバラバラになった歯根を炎症性組織を除去・消毒し、セメントで接着します。
再植手術後口腔内写真:接着した歯根をもとの抜歯窩に戻します。動かない様にしっかりと縫合・固定します。
術後1ヶ月経過口腔内写真:接着性セメントの剥がれもなく、歯肉に腫れもなく安定しています。
術後2ヶ月半経過口腔内写真:土台を立てて、仮歯を装着して様子をみます。
術後1年経過口腔内写真:最終補綴物(被せ物)装着
レントゲン写真:術前・術直後・1年経過
<アンケート>
Q1.治療前にお口の状態で気になっていたことは、どのようなことですか?
A1. 右の奥歯が粉々に割れて、抜かなければいけなくなり、できるだけ残したかった。
Q2.治療完了後の状態は、治療前と比べていかがでしょうか?
A2. 何とか自分の歯が残って、治療前のようには、右の奥歯で固い物を噛まないようにしていますが、それ以外は、今までと同じかそれ以上に腫れなくなったので良くなっていると思います。
Q3.手術は、術前に想像されていたお痛みや腫れと比べて、受けられた後の感覚としては、痛みや腫れはいかがでしょうか?
A3.いったん抜いてから入れるので、どうなるか不安でしたが、先生の助けと身体の自然治癒力でここまで元に戻るのは素晴らしいと思いました。痛みや腫れはありましたが、急速に治っていった気がします。
院長コメント
右下奥歯が3つに割れていて、膿がたまりご来院され、まずは消炎処置を施しました。『垂直歯根破折線』を認め、これが原因で炎症を繰り返していたことをご理解頂き、『抜歯する』か、『口腔外接着法』を検討して頂きました。
抜歯することで、抜歯後の処置の選択が、ブリッジ・入れ歯・インプラントを選択する必要があります。
『口腔外接着法』を選択されたことで、安定的に再植した歯根が正着することができれば、単独で被せ物にすることができます。(※歯根の状態や歯根膜の状態によって歯根吸収や動揺など正着しない場合もあります。)
今回、無事に炎症もなく、安定的な被せ物を装着ができました。健全な歯に比べると接着してある歯であるため、食事時など注意する必要はありますが、機能的にご満足頂き、快適に過ごされている事に大変嬉しく思います。
今後は、他の部分も含めて定期的なメインテナンスをさせて頂ければと思います。
あきら歯科
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